これはなに
- 責任ある仕事に就いたので経緯と決意を残したかった
- 会社とは独立して自分の決意を優先した文章を書きたかった
- 来年は決意に共感してくれる人を増やしたい
課題を解く意思
今年の初めに急成長中の会社に所属する優秀なエンジニアと軽く立ち話をする機会があった。 話題は、自分が大学のアルバイト時代に遭遇した「非効率な業務」だった。 どんな流れでその話題になったかは忘れたが、ただの雑談としか自分は思ってなかった。 彼が「どうすればそれは解決できるかな...」と言うまでは。彼はまさに絵文字の 🤔 のように考え出した。
軽い立ち話での雑談だ。しかも、10年以上前の大学のアルバイトの話だ。 取るに足らない話題なのは明白だ。 ただ、彼の表情からは課題を解いてみようとする意思が伝わってきた。 「ああ、ここに大きな差があるんだな」と自分は悟ったのを強烈に覚えている。
本質的な課題に向き合えない日々
さきの出来事は今年の2月ごろだった。それからずっと課題を解くことを意識してきた。 ただ、解こうとする課題がどこか的外れで本質的ではない気がしてならなかった。
必要なことだし無駄なことではない。でも、クリティカルではなくインパクトがない。 そんな課題をちょこちょこ解こうとする感じだった。
本質的な部分が見えてないわけではなかったと、今振り返ってそう思う。 ただ、解くために必要なスキルと向き合い方が全くわからなかった。 当時はスキル不足だと思い、得意とするモバイルからインフラやサーバーの課題に挑戦していた。
本質的な課題に向き合うチャンス
今年の9月だった。CEOから「会社の技術力を上げてほしい」と依頼された。 このとき本質的な課題への向き合い方が見えた気がした。 今までは組織の中での「視点、視野、視座」が定まってなかったんだと。
CEOからはCTOの言葉はなかったが、詳細を聞くとCTO以外に適切なポジションはなかった。 CTOと言わなかったのは自分が入社2年目であり、会社にCTOがいたことがなかったからだろう。
依頼されたMTGで、CEOからの依頼を承諾した。 ただし、条件に以下を提示した。
- 入社歴の長いエンジニアリングマネージャーをVPoEにすること
- CTOとVPoEでCTO室を設立して、二人三脚で課題へ向き合うこと
条件の意図は、技術力向上には組織理解が不可欠なので、入社歴の長い社員の協力が必要だった。 さらに、本質的な課題を解くために、数名のメンバーをチームとして迎える編成が必要だった。 条件は意図通りに承諾され、本質的な課題へ9月から向き合い始めている。
実はこのとき、FlutterKaigiの運営スタッフとして11月開催の準備中だった。 CTOとの兼務は難しく、10月にスタッフ業務を辞退したが、開催時のスタッフ一覧に自分を加えてくれたことは感謝しかなかった。
やれることはたくさんある
9月~12月からはクリティカルであり、解決するとインパクトのある課題にいくつか向き合えた。 CTOは責任と裁量がバーンと増え、やれることがドカンっと増える。
- 社内の標準言語に「DartとTypeScript」を選定
- 技術負債の返済計画とその実行
- エンジニアキャリアパス制度の制定
- 採用ピッチの作成
- 構造化面接の導入
- 社内ドキュメントをNotionへリニューアル
- 技術知見の共有改善(Do, Learn, Next)
リンクが有効なものは、採用広報として年内に公開できたものだ。 来年には社外の人たちに理解できる形で他の事例もアウトプットしていく。 自社の良い事例が公開されてないので、外部から見て「何をやっているのかわからない」ことが歯痒い。
来年は本質的な課題に向かってあがく
この業界は採用広報活動が年々活発になり、コロナ禍でさらに加速している。 文章、音声、動画と多様な媒体で広がり、他社のCTOの取り組みが簡単に学べる。
年内の取り組みは他社の良い事例を参考に、自社に合致するものを選び実行したものだ。 共に働いたことがあるCTOがやっていたことも真似した。
ただ自分で考え、CTO室のKick-Off MTGで伝えたことがある。
# CTOとVPoEは全てを解決する役職ではないです - 戦略と方向性は示しますが、CTOとVPoEが全課題を解決するわけではない - Missionのとおり「自分たちで課題を解決する組織」を目指そう - 余裕のあるスケジュールで常にスキルアップを忘れずに 💪
CTOになったから何でも出来るようになったわけではない。 組織課題に向き合いつつ、時間を作ってスキルアップし、先手を打ち続けないといけない。 本質的な課題はチームでないと解決できない。「忙しい、時間がない」を枕詞に言わない使わない。余裕のあるスケジュールを作り、メンバーを成長させる。
あがけるだけ、あがいて来年も成長していく。